8月 20th, 2023 by PureJyam
「スター・トレック BEYOND」 2016 新生スタートレック第3弾。主要キャストは同じだが、監督はJ・J・エイブラムスからバトンタッチしたジャスティン・リン。ワイルド・スピードシリーズの何作かを手掛けているが、私は見たことないので、よく知らない。 巨大宇宙基地ヨークタウンに到達したエンタープライズ号は、救助を求めてきた異星人の案内で辺境の星へと向かう。しかしそこに待ち受けていたのは・・・。 前作はクライマックスだけをつなぎ合わせたような、ノンストップエンタメだったが、監督が変わったせいか今作はそこまでの派手さはない。とはいえ、見せ場が少ないわけではなく、映画としての緩急の整った王道的なエンタメに仕上がっているように思える。ストーリーも悪くないし、個人的な感覚では3部作の中で一番スタートレックっぽい気がする。そして3部作の中で一番面白い。特に後半敵を攪乱する方法がまさかのマクロスで笑ってしまった。 カーク役のクリス・パインは最初あまりカークさを感じなかったのだが、ここにきてふとした表情にウィリアム・シャトナーっぽさを感じるようになった。まぁ気のせいかもしれないけどね。レナード・ニモイは前作には出演していたものの、今作では公開の前年に亡くなっており、作中でもスポックとして亡くなったことになって写真のみが登場した。 既に7年経っているものの続編の4作目の企画自体はあるようだ。ただ紆余曲折しているようで、本当に製作されるかどうかは現時点ではわからない。
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8月 19th, 2023 by PureJyam
6/16から始まっていて、ずっと行きたいと思っていた「古代メキシコ展」に行ってきた。夏休みとはいえ平日の午前中ならさほど混んではいまいという目論みは、会場の東京国立博物館に到着した瞬間に潰えた。開始は9時半で到着もほぼその時間だったにもかかわらず、チケット売り場には既に100名程度の列ができていて、見た瞬間もう帰ろうかと思った。やはり夏休みに入る前に来るんだったという後悔に苛まれつつもせっかく来たんだしということで、あきらめて列に並んだのだった。
混んではいたが、全然見られないよという程ではなく、入り口付近はそこそこ人だまりができていたものの奥の方はまだ人もまばらでわりとじっくり展示物を見ることができた。 古代メキシコということは、要するにマヤ、アステカ、テオティワカンあたりのものだというくらいはなんとなくわかるもの、これらの時間的地理的関係まではよく知らない。 以前見た「アポカリプト 」がマヤ文明を扱っていたが、展示物の土器や土偶は確かにあそこに出ていた仮面や装束の雰囲気を漂わせていたように感じた。 マヤ文明の7世紀から10世紀頃の土偶は大きさはさほどではないが、細部がかなり細かく作りこまれており、なんとなく現代のフィギュアっぽかったのが興味深い。できればレプリカとか欲しかったが、特にそういうのは物販してなかったのが残念。 それにてしても国立博物館に行ったのはかなり久しぶりで、昔モナリザが来日したときに見に行って以来な気がする。
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8月 17th, 2023 by PureJyam
「殺しの分け前/ポイント・ブランク」 1967 監督がジョン・ブアマン、主演がリー・マーヴィンのクライムアクション。 友人に何かの取引現場を襲うことを誘われ金を強奪するが、裏切られて金を持ち逃げされる。そして一緒にいた妻も友人と逃げてしまった。かろうじて生き延びた男は復讐を開始する。 ストーリーは単純な復讐劇なわけなのだが、どうにもわかりにくい。というかいまひとつ主人公に感情移入できないのだよね。 まぁ裏切った友人に復讐するのはわかる。ただ物語はそこでは終わらず、友人が金を上納した組織のボスまで襲おうとするのがよくわからない。強奪した金を取り戻したいらしいのだけど、そこまでして金にこだわる心理がどうも説明不足でよくわからない。そもそも自分の金でもないし、強奪自体友人の誘いだったので、自身が金に困ってるわけでもなさそうなのだよね。 普通この状況で復讐といったら、裏切った友人を殺して終わりじゃないの?と思うのだが、主人公はどちらかというと、友人の死よりも金にしか興味がなさそうに見える。で、その理由がよくわからないのが、感情移入を阻害する要因なのかもしれない。 ジョン・ブアマンは好きな監督だし、凝ったカメラアングルも悪くない。リー・マーヴィンも渋くてかっこよいのだが、どうにも波長が合わなかったのだよねぇ。
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8月 14th, 2023 by PureJyam
「ピクニック at ハンギング・ロック」 1975 どうやら絶版らしく新品が売ってなかったので中古での購入になった。監督はピーター・ウィアー。オーストラリア映画である。なので出演者も知らない人ばかりだ。あまりなじみのないオーストラリアの映画だったせいか、日本での公開は11年後の1986年だった。 1900年のオーストラリア。お嬢様たちが通う女学校で、ある日近くの岩山へのピクニックが行われる。しかし、3人の生徒と1人の教師が頂上へ向かったまま戻らなかった。 不思議な雰囲気の漂う映画である。失踪の真相を探るというお話ではないし、失踪による他の女生徒たちの混乱を描くというわけでもない。いろいろと匂わせるような表現は多々あるものの、結局のところ彼女たちの行方不明の真相は最後までわからない。見方によってホラーでもあり、SFでもあり、突然の不幸に襲われる人たちの悲劇でもある。 実は日本公開当時、映画館で見ているのだが、内容はほとんど忘れていて、どうしてか失踪した生徒たちは何日か後にみんな戻ってきたと思っていた。 ブルーレイのメインは監督による9分短い再編集版である。もっとも公開時の内容を忘れているわけなので、違いはわからなかった。一応劇場公開版も特典として収録されているのだけどね。 パッケージの表紙にもなっているが、失踪する女生徒の一人がとてつもなく美人。そしてその美しさが映画にファンタスティックな雰囲気をも付け足しているようにも思える。
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8月 12th, 2023 by PureJyam
「その男、凶暴につき」 1989 前に「座頭市 」を見た頃は北野作品はなぜかブルーレイが出ていなかったのだが、ここにきて大半がブルーレイ化されたので、まずはこいつを買ってみた。今さら言うまでもない北野武監督の第一作目の映画である。主演はビートたけしと白竜。バイオレンスアクションだが後の北野作品がよく扱うヤクザは出てこない。 たけしは刑事だがいわゆる問題刑事であり、容疑者にはすぐ暴力をふるい、上司や署長から疎まれている。ある日、管内で麻薬の売人が殺され、たけしは新人刑事と共にその犯人を追う。 かなり昔、テレビ放映されたときに一度見ているはずなのだが、ほぼほぼ憶えていなかった。記憶にあったのは、がさ入れに行った先で刑事がぼこぼこにされるとこと、流れ弾で通行人の頭が吹き飛ばされるカット、それと時折流れるエリック・サティの「グノシエンヌⅠ」。確かこのときはじめてサティの音楽を聴いたような気がする。 それにしても初めての監督でこれを作ってしまうのは、もうすごいとしか言いようがない。この時点で既に作風が完成されている。さすが世界のキタノである。 「アウトレイジ 」シリーズでは暴力シーンはどちらかというと、銃をぶっぱなすことが多かったが、今作では警察が主人公ということもあって、ナイフで刺すとか殴るとが多い。それも何度も頬をひっぱたき続けるとか地味に痛々しい表現なので、銃で殺すよりも残酷に見える。 また徹底したハードボイルドで感傷的表現が少なく、主人公も自身の思いを秘めたままただ黙々と事件を追う。このあたりもかなり評価されているが、こういう演出をする監督は邦画では珍しいということもあるのだろう。以前見た「仁義 」に雰囲気が似ているかもしれない。 それにしてもたけしや白竜、岸部一徳ら後の北野作品によく出演する面子が既にここでも顔を出しているが、総じて皆若い。よく考えるともう30年も前の作品なのだものねぇ。
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8月 10th, 2023 by PureJyam
「フォレスト・ガンプ/一期一会」 1994 ロバート・ゼメキス監督、トム・ハンクス主演のヒューマンコメディ。かなり前に一度テレビで途中から見ている。まぁ内容的に特に興味はなかったのでもとより見る気はなかったのだが、たまたまチャンネルを変えたときに見てしまい、そのまま引き込まれて見続けてしまった。なので、今回は半初見ということになる。もっとも後半も細部までは憶えてないのだけどね。 知的障害を持つフォレスト・ガンプの波乱万丈な半生を1950年代~1980年代のアメリカの歴史的出来事とからめて描く。 この絡め方が非常に巧みで、実際の記録映像を加工しいい感じにフォレスト・ガンプを混ぜ込んでいる。なので、ケネディやニクソン、ジョン・レノンらと実際に共演しているかのように見えるのだ。 今作は派手なエフェクトはないものの、細かいVFXが効果的に使われており、アカデミー視覚効果賞を取っている。 とにかく主演のトム・ハンクスがめちゃうまい。演じているというレベルを超えている。他の人物は別な役者がやっても成り立つだろうが、トム・ハンクスがいなくてはこの映画は成り立たなかったようにも思える。アカデミー主演男優賞を取ったのも当然といえば当然か。 名作であろう。特段文句をつける部分もない。面白いし泣けるし、まさに「映画」として完成されている。ただひとつ、邦題の後ろにくっついてる「一期一会」とかいう文言は蛇足以外のなにものでもない。
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8月 8th, 2023 by PureJyam
「その土曜日、7時58分」 2007 監督は、シドニー・ルメット。主演は、イーサン・ホーク、フィリップ・シーモア・ホフマン。シドニー・ルメット監督の遺作となったクライムサスペンス。 横領がバレそうになった男はやはり金に困っている弟を誘い、父の経営する宝石店を襲撃する計画を立てた。損害は保険金で賄われ、誰も困ることはないはずだった。しかし・・・。 まぁなんというか、さすがシドニー・ルメットとしか言いようがない。一つの犯罪によって崩壊してゆく家族を時系列を軽くシャッフルさせた構成で緊張感たっぷりに描いているが、この構成が絶妙である。時系列を前後しすぎるとわけわからなくなるし、ゆるくしすぎるとそもそも何の効果もなくなるところなのだが、何というか切り方がうまい。 原題は「Before the Devil Knows You’re Dead」で、英語圏で使われる「May you be in heaven half an hour before the devil knows you’re dead」(悪魔があなたの死を知る30分前に、あなたが天国にいますように)という言い回しの後半部分のみを取り出した形だ。さすがに日本ではその前提知識がないので、全く異なるタイトルにしてしまっているが、まぁ映画の内容からすればさほど悪くはない。 今一つうだつの上がらない次男のイーサン・ホークもよいが、成功者でありながら屈折した感情を抱え込んでいる長男のフィリップ・シーモア・ホフマンがとてもよい。劇中ではクスリに溺れる不動産会社のお偉いさんを演じているが、2014年に自身も薬物のために命を落としている。
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8月 5th, 2023 by PureJyam
「ARMARD CORE Ⅵ 」まであと3週間、実機でのプレイ動画が公開され、さらに期待が膨らんでる。ただまぁそれまでどう繋ぐかということで、前回書いたとき は、「FARCRY6」をやり始めたみたいなことを書いているが、それも終わってしまった。 「FARCRY5 」のラストはなんだかすごかったが、「FARCRY6」はいたって普通の終わり方。独裁者はいなくなったものの、まだまだ混乱は続くねという感じで、ある意味自然にその後のやり込みプレイに繋げている。ゲームによっては、ラスボス手前の状況まで戻されて、ボスへ行かずに他のことを好きにすればみたいなのも多いからね。 ただ、せっかく父に反抗する独裁者の息子を出していながら、あまりうまくストーリーに絡ませていないのが惜しい。ムービーでは主人公との絡みはあるものの、もっといろいろやれたのではないかという気はする。
写真は「クラフトピア」というSteamで買ったゲーム。買ったのは3年くらい前で、アニメ調のグラフィックでマインクラフトみたいなことをするアーリーアクセス版のこじんまりしたゲームだった。それが6月末に大規模アップデートが入ったというので、しばらくぶりに立ち上げてみたら、全く別のゲームになっていた。クラフト要素は残しつつも、オープンワールド化していて、まるで「ゼルダ伝説」のような雰囲気。よくもまぁこんだけ変えられるもんだ。 ただ、アーリーアクセス版という位置づけは変わっていないので、完成したというわけではないのだろう。微妙な挙動もあって、製品版というにはまだ厳しいのかもしれない。
あと、3週間はこの手のちまちまとしたゲームをやっていこうかなと思ってはいるが、switchの「なつもん20世紀の夏休み 」がかなり面白いという話を聞いて、ちょっと興味が出てきている。単なるノスタルジーゲーではなく、「ゼルダの伝説」ばりのオープンワールドゲーらしいんだよね。
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8月 2nd, 2023 by PureJyam
「ストーカー」 1979 アンドレイ・タルコフスキー監督のSFである。前に見た「惑星ソラリス 」もそれほどSFっぽい描写が多くあったわけではないが、今作ではさらになく、映像だけ見ている分にはSFかどうかすらよくわからないくらいになっている。 封鎖された「ゾーン」と呼ばれる地域には、願いをかなえる部屋があるという噂があった。教授と作家はストーカーの案内を得てその場所を目指すが・・・。 「ストーカー」は今ではどちらかというと犯罪的な意味で用いられることの方が多いが、ここでは「ゾーン」の案内人のような人間を指している。原作とされるストルガツキー兄弟の小説では、「ゾーン」は明確に異星人の来訪跡として描かれ、ストーカーはそこから異星人の遺物を持ち出す文字通り”獲物を狙う人”なので分かりやすい。しかし映画はそれに比べるとその設定をかなりぼやかしているので、「ストーカー」の意味自体もぼけてしまっている。 ほぼ全編が3人の男が寂れた地を歩きまわる描写で、その行程での会話がメインとなる。作家は自分本位で他者に批判的だが、結局理屈をこねて何もしない。教授は寡黙だが、最終的には自分の信じる正義に基づいて技術で解決を図ろうとする。どちらかというと朴訥なストーカーは最後まで2人に翻弄され続ける。そのあたりにいろいろな含みを持たせているのかもしれないが、映画としてはドラマが少なく、「惑星ソラリス」よりも若干退屈であることは否めない。 ただ、まぁ最後の最後で意外な描写をぶっこんできたことで、このお話全体がもっと壮大なSFストーリーの前日譚のようにも見えるようになったところが、ちょっと面白かった。
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7月 30th, 2023 by PureJyam
「リボルバー」2005 監督・脚本がガイ・リッチー。主演がジェイソン・ステイサムという、前に見た「スナッチ 」と同じ組み合わせ。制作はリュック・ベッソン。 出所したギャンブラーのグリーンは、投獄のきっかけを作ったマカに復讐を考えていた。しかし、そんなグリーンの前に謎の2人組が現れる。 相変わらずやたらとおしゃれでスピーディな演出がいかしている。また先の一切読めない展開には引き込まれる。ただ、まぁ最後まで見ても読み切れないのが残念。あまりにも投げっぱなしすぎてモヤモヤが溜まる。個々のシーンは分かりやすいのだが、それがつながるとなんか結局よくわからない映画になってしまっている。解釈次第でいろいろな風に取れるというのを目指したのかもしれないが、あまりうまくいっているようには見えない。面白いのは面白いのだけどねぇ。 敵のマカ役のレイ・リオッタが非情な男なのに妙に情けない感じをよく出していてやたらとよい。この人わりとよくあちこちの映画で見かける人で、最近見たやつだと「スモーキン・エース」にも出ていた。あと、「キングスマン 」に出ていたマーク・ストロングの殺し屋もいいキャラだった。 エンディングにクレジットが流れずただ黒い映像にエリック・サティだけが流れるというのが斬新で好き。BDパッケージの裏にもエンディングクレジットが出ませんと書いてあったりする。まぁ不良品かと思う人向けなのでしょう。
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