レザボア・ドッグス

「レザボア・ドッグス」 1992
監督、脚本はクエンティン・タランティーノ。今作がハリウッドでの長編第1作である。出演は ハーヴェイ・カイテル、ティム・ロス、 スティーヴ・ブシェミ他。タランティーノも出演している。
宝石強盗のために集められた6人の悪党たち。だが計画通りにはいかず四散して命からがらアジトに逃げ帰る。最初に戻ったのはホワイト、オレンジ、ピンクの3人だけだった。そしてピンクはメンバーの中に裏切り者がいると言い始める。
開幕マドンナの「ライク・ア・ヴァージン」についてのしょうもないネタ話を熱弁しているのがタランティーノだというところが面白い。監督の十八番である意味のない会話をする男たち。だが年齢はバラバラで、どういう繋がりがあるんだろうと思っていると次のシーンで警察から逃げる車の中という。そこでもうこの映画にがっつり掴まれて、目が離せなくなってしまった。
これを若干28歳のときに撮ったというのだから、もはや天才としかいいようがない。
ほぼほぼ主人公と言ってよいホワイト役のハーヴェイ・カイテルは、「ミーン・ストリート」ではロバート・デニーロに食われて影が薄かったが、20年経ったせいかかなり貫禄が付いて百戦錬磨の悪党感が出ていていい感じ。またあちこちの映画で見かける スティーヴ・ブシェミもいい味を出している。
こうした癖のある役者の掛け合いと「パルプ・フィクション」でも見せていた時系列をずらす展開によるサスペンスの盛り上げと意外性の創出がほんとうまい。
危ない目をしたマイケル・マドセンが誘拐した警官を拷問するのだが、こんなにもおしゃれでかっこいい拷問シーンはなかなかお目にかかれない。
ちなみにタイトルのレザボアの意味は英語圏でもよくわかっていないらしい。
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