ビデオドローム
2月 18th, 2025 by PureJyam
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「ビデオドローム」 1983
監督はデヴィッド・クローネンバーグ。主演はジェームズ・ウッズ。またリック・ベイカーが特殊メイクで参加している。SFホラーである。
ケーブルテレビの社長であるマックスは、ある日ビデオドロームという刺激的な映像を入手する。マックスはその映像に取りつかれていゆく。
40年ほど前に貸しビデオ屋でビデオを借りて見ているのだが、内容を全く憶えていなかった。唯一ビデオを再生するとうねうねと動くテレビのシーンくらいが記憶にあっただけだ。
リック・ベイカーが手掛けた特殊メイクはさすがの出来だし、ストーリーも面白い。ただビデオドロームの内容については台詞で言及する程度で実際の映像はあまり出てこないのがちょっと物足りない。そこを描かないとビデオドロームにのめり込んでゆくマックスの危うさが伝わりにくいような気がする。
全体的に現在であればCGでもっと刺激的に作れるのだろうが、特殊メイクでの表現の方が何とも生々しい感じがして味があるのだよね。
公開当時かなり話題になって、クローネンバーグ監督の名前を一躍知らしめた作品だったと思っていたが、アメリカでの公開では爆死だったらしい。ただビデオ化されたあとカルト的人気を得たということだ。確かに、これはビデオで見るのが正解だろう。ビデオカセットが脈打つ映像は実際にビデオカセットをデッキに入れて再生してこそリアリティが増すというものだ。だからWikipediaの「ヴィデオドローム」という表記はとっととやめて欲しい。「ビデオドローム」じゃなきゃだめなんだよ。
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