ブルーベルベット
1月 30th, 2025 by PureJyam
「ブルーベルベット」 1986
先々週に亡くなったデヴィッド・リンチ監督の追悼もかねて、積んでいた「ブルーベルベット」を鑑賞。もっともリンチ監督作品はいまのところ「ロスト・ハイウェイ」とはるか昔にテレビで放映された「デューン/砂の惑星」しか見ていないので、ファンと言うのもおこがましい程度の人間なのだけどね。
今作は有名だし、タイトルだけは随分前から知っていたものの内容は全く知らなかった。ただどこかで歌手らしき女が歌っているシーンだけは見たことがあったので、歌がメインの映画なのかなとも思っていた。
父が倒れ実家に帰った大学生のジェフリーは、近所で切り落とされた人間の耳を見つける。それは彼の知らない世界への入り口であった。
ジャケットにオリジナル無修正版とあるが、さほど過激なシーンが含まれているわけではない。公開当時は倒錯した性的嗜好の表現から物議をかもしたらしいのだが、今見る限りはそれほどでもない。サスペンススリラーではあるが、特にひねったところもなく分かりやすい展開で、前に見た「ロスト・ハイウェイ」なんかと比べると素直な筋立てと言える。最後に意外な結末があるのかとも思ったが、そういうわけでもなかった。ただ映像表現はいかにもデヴィッド・リンチ監督だなぁと思わせる。
暴力の象徴のようないかれたサディスト役のデニス・ホッパーと、彼に虐待されるマゾな歌手役のイザベラ・ロッセリーニが滅茶よい。
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