パリ、テキサス
1月 25th, 2025 by PureJyam
「パリ、テキサス」 1984
監督ヴィム・ヴェンダース、主演ハリー・ディーン・スタントン。家族を捨てた男がその再生を試みるロードムービー。
昔からタイトルだけは知っていたが、どんな内容なのかは全く知らなかった。タイトルを知っていたのは、恐らく今作が1984年にカンヌでパルムドールを取ったからであろう。
一人テキサスを放浪していた男が途中で倒れ弟一家に引き取られる。そこでは男の息子が育てられていた。徐々に正気を取り戻した男は、息子と共に妻を探しにヒューストンへと向かう。
主演のハリー・ディーン・スタントンは、どこかで見たことあると思ったが、名バイプレーヤーとして100本以上の映画に出ている人だった。今まで見た映画にもそこそこ多く出演しているので、そりゃ見たことあるよねという。
弟が迎えに来た当初は会話もままならずすぐに放浪に戻ろうとしていた男が、徐々に落ち着いてやがて息子とも心を通わせるようになる変化の演技が素晴らしい。
マジックミラー越しに再会した妻にかつてあったことを淡々と語るところもよい。
タイトルからフランスが絡むストーリーなのかと思っていたが、そういうわけではなく、テキサスにあるパリスというパリと同じ綴りの町の名前だった。もっともその町も直接登場することはなく、象徴的なものとして語られるだけだ。
妻役のナスターシャ・キンスキーが美しすぎて、確かにこんなきれいな奥さんだったらちょっとしたことでも嫉妬でおかしくもなるなという謎の納得感があった。
ギターの奏でる乾いた音楽が印象的。
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