ヤミヤミ≒ヨマイヨマイ

このブログはわたしじゅんはじめが外界からの数多の刺激の中で妄想した事柄とか内なる衝動が生み出した邪なる創造の萌芽とかそういうなんだかよくわからないものを徒然なるままに日々雑記として書きつらねていこうと画策した上に設置されたものである・・・・・・・のかもしれないぞっと(^^ゞ

ソナチネ

11月 4th, 2024 by PureJyam

「ソナチネ」 1993
北野武監督、ビートたけし主演のヤクザ映画。「その男、狂暴につき」から4作目の今作は北野作品の中でかなりの高評価を受けている。特に海外での評価が高い。ヤクザ映画とはいえ、後の「アウトレイジ」とかと比べると撃ち合いやらのシーンは少なく、エンタメ特化にはなっていない感じがよいのかもしれない。
村川組の組長村川は上部組織の北島組組長から依頼され、中松組と阿南組の抗争の手打ちのサポートのために何人かの組員を引き連れ沖縄へと赴く。しかし両組の間は手打ちとはほど遠い状況だった。
序盤こそヤクザ物っぽい手荒なシーンが多いが、中盤は抗争から逃れて郊外の一軒家で暇をもてあますたけしと部下の大杉漣、寺島進、中松組幹部の渡辺哲と部下の勝村政信の共同生活がメインとなり、このあたりがいかにも北野武っぽい力の抜けたゆるい展開。特に現地ヤクザの渡辺哲がいい味を出している。
何でもないところではすごんだり怒鳴ったりするが、いざ撃ち合いのシーンでは全く無表情で、仲間が死んでも平然として緊迫感も何もないところが面白い。もっとも「その男、凶暴につき」のときからこういうハードボイルド的な傾向だった気はする。
中盤の共同生活中は取り立てて大きなイベントもなく、だらだらと遊ぶシーンが続くだけなのだが、そうなっても退屈さを感じさせない演出はまぁさすがである。このヤクザ映画にもかかわらずヤクザ映画っぽさが薄いところが、ちょっとおしゃれな雰囲気を醸し出しているところもあって、特にヨーロッパでの受けがよいのだろうか。

Posted in 映画

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