シティ・オブ・ゴッド
10月 22nd, 2024 by PureJyam
「シティ・オブ・ゴッド」 2002
監督はフェルナンド・メイレレス。出演者はほとんどが現地オーディションで選ばれた無名の新人たちである。ブラジルのスラムのストリートチルドレンたちの抗争を描く。
リオデジャネイロの郊外のスラム。人はそこを神の街と呼んだ。こどもたちは鉄砲を手に走り回る、だがそれは銀玉鉄砲などではなく実銃なのだった。
スラム育ちでカメラマン志望の少年の視点で、1960年代から1980年代にかけての、その街に住むストリートチルドレンたちの抗争を描く。
ストリートチルドレンと言ってもやってることは麻薬取引、武器取引、強盗、殺人等々で、ほぼほぼギャングと同じである。そして現地のこどもたちが演じているせいもあって、まるでドキュメンタリーのよう臨場感があり、小学生から高校生くらいのこどもが銃を手に血で血を洗う戦いを繰り広げるさまはまさに仁義なき戦いと言ってもよいだろう。描き方もカメラマン志望のブスカベという少年の視点で、主要な人物に順番に焦点を当ててゆく描き方をしていて、そのあたりがいかにも実録物っぽいのだよね。穏健派の幹部がやられたことで対立組織との均衡が崩れ、戦いがエスカレートしてゆくところなかんかが、いかにもヤクザ物という感じ。
そしてこれらの血塗られた戦いが実際にあった事実をベースにした小説を原作としているというのがなかなかに重い。そしてこの地は現在でも治安は良くなってはいないようだ。
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