ヤミヤミ≒ヨマイヨマイ

このブログはわたしじゅんはじめが外界からの数多の刺激の中で妄想した事柄とか内なる衝動が生み出した邪なる創造の萌芽とかそういうなんだかよくわからないものを徒然なるままに日々雑記として書きつらねていこうと画策した上に設置されたものである・・・・・・・のかもしれないぞっと(^^ゞ

ケルベロス-地獄の番犬

9月 2nd, 2024 by PureJyam

「ケルベロス-地獄の番犬」1991
監督は押井守。主演は千葉繁である。今作の4年前に公開された「紅い眼鏡/The Red Spectacles」の冒頭の脱出後、本編で帰国する前の話という位置付け。
かつて首都警警備部特機隊ケルベロスで都々目紅一の部下であった乾は、彼を追って台湾に入国する。そこで出会った少女と共に都々目を探すことになるが・・・。
冒頭と終盤こそプロテクトギアの出番があるものの、本編のほとんどは台湾の風景を繋げただけのものになっている。まぁ諸般の事情があった末に、監督が趣味に走ったということらしいが、結局のところ自主製作映画みたいな感じのものが出来上がってしまっている。
アニメでは、素晴らしく計算されたレイアウトで画面を構成している押井守監督も実写となるとなんとも微妙になってしまうのは不思議である。
話の筋からして本当なら元ケルベロスの大男と小柄な謎めいた少女のロードムービー的なものになって、二人のやりとりこそが要になるところなのだが、そういったものはほぼほぼなく、単に台湾ロケでよい絵が撮れたからとりあえず繋いでみたというようなシーンが続くだけだ。それが求めた表現であったのかもしれないが、あまり伝わってこない。ただ雰囲気的には1960年代から1970年代のピンク映画に擬態した殺し屋映画からエロ要素を抜き取ったような感じと言えなくもない。
少なくとも前作の「紅い眼鏡」は癖が強かったもののいかにも押井監督が撮った映画という風にはなっていたのに比べると大分方向性は変わった気がする。
公開当時かなりの酷評だったらしいが、でしょうねとしかいいようがない。

Posted in 映画

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