独立愚連隊
7月 21st, 2024 by PureJyam
「独立愚連隊」 1959
監督・脚本は岡本喜八。主演が佐藤允の戦争アクション。戦争アクションと言っても兵隊同士の戦闘を描いているわけではなく、舞台が戦時中の戦場であるという意味での戦争アクションであり、作品の方向性は西部劇風アクションという感じ。
大戦末期の中国大陸の駐屯地にふらりと現れた従軍記者を名乗る男は、独立愚連隊と呼ばれる部隊に興味を示し、配置場所の最前線へと向かう。
西部劇を手本にしているらしいが、現在の感覚で見るとマカロニウェスタンっぽい。マカロニウェスタンもイタリアが西部劇を作った結果なわけで、どちらも西部劇を元にしているが、結局西部劇ではないという共通点があるからだろうか。というかふらりと町にやってきた凄腕のガンマンが町を牛耳る悪人を懲らしめるという枠組みがもう何ともそんな感じ。
後年、悪役を演じることが多くなった佐藤允のとぼけて軽い感じがとても魅力的。愚連隊の隊長の中谷一郎との組み合わせもよい。どちらも一筋縄ではいかなそうな雰囲気を出しつつ、読み合いするやりとりが面白い。
戦場が舞台だが全体的にあまり深刻なイメージはなく、戦争自体を茶化しているという意味での反戦的なベースはあるかもしれないが、どちらかというとエンタメ色が強い。まぁ映画としては面白いのだからそれでいいような気もするけどね。
三船敏郎が頭のいかれてしまった大隊長を迫力の演技で大真面目に演じているのが個人的にはツボ。
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