ヤミヤミ≒ヨマイヨマイ

このブログはわたしじゅんはじめが外界からの数多の刺激の中で妄想した事柄とか内なる衝動が生み出した邪なる創造の萌芽とかそういうなんだかよくわからないものを徒然なるままに日々雑記として書きつらねていこうと画策した上に設置されたものである・・・・・・・のかもしれないぞっと(^^ゞ

読書 2024/03

3月 13th, 2024 by PureJyam

前回の読書ネタが2017年の7月に書いたやつだったので、ようするに7年ぶりなわけだが、もちろんその間本を一冊も読んでなかったわけではない。とはいえ、ものすごく読んでいたわけでもなく、特にここ数年は仕事もリモート主体となったことで、主に読書する時間を担っていた通勤時間というものが激減したため、読書量もかなり減った。
ただ、最近またなんとか読む時間を取って読むようにはなってきたので、ここ半年くらいで読んだやつをご紹介。

「光車よ、回れ!」 天沢退二郎
1973年に初版発行された、少年少女向け冒険物語である。なんでこれを読もうと思ったのかというと、「電脳コイル」に影響を与えた小説だというのを聞いたからだ。小学生たちが、不可思議な世界の怪異たちと戦う物語なのだが、SFというよりはダークファンタジーといった感じで、ホラーに近いかもしれない。子供の頃に読んだらかなり怖っただろう。

「きたきた捕物帖」 宮部みゆき
岡本綺堂の「半七捕物帳」は、当然岡っ引きの親分である半七が様々な謎を解くという物語だったわけだが、こちらの主人公北一は親分である深川の文庫屋千吉のとこの居候みたいな少年である。岡っ引きの子分というわけでもなく、文庫屋の手伝いで文庫を売り歩いているにすぎない。このあたりの人物設定が面白い。親分である千吉がフグにあたって死ぬが、特に岡っ引きの後を継ぐわけでもなくそのまま、文庫売りを続けていきながら、様々な事件に遭遇し、千吉の女房であった松葉とともにそれを解決してゆく。まぁシリーズはこれからも続くようなので、いづれ北一が岡っ引きになるまでの物語なのかもしれない。

「中野のお父さんは謎を解くか」 北村薫
編集者田川美希が仕事の中で遭遇したちょっとした謎を父に解決してもらうという、安楽椅子探偵物。北村薫には、「空飛ぶ馬」から始まる円紫さんと私シリーズという代表作があるわけだが、その親子版といった感じか。ただ、どうも父のキャラが弱い。それに親子という関係性もあまり物語に貢献してない感じ。謎の設定もあまりぱっとしないし、いまひとつ。

「儚い羊たちの祝宴」 米澤穂信
時代は明記されていないが、多分昭和初期くらいの頃?のお話。いいとこのお嬢様たちの読書サークル「バベルの会」を中心にした、5つの短編集である。それぞれのストーリーには特に関連はなく、「バベルの会」の参加者を主人公にしたミステリアスな物語が語られる。どれもブラックな味わいがあり、面白い。ただ帯の惹句には大どんでん返しとか書かれているが、どこにそんなものがあるのかはわからなかった。もちろんそれぞれに意外性のある結末を用意してあるのだが、大どんでん返しはさすがに言いすぎだろう。まぁ帯に書かれた惹句なんて大抵そんなもんなのだけどね。

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