狭霧の國
10月 26th, 2023 by PureJyam
「狭霧の國」 2019
短編特撮怪獣人形劇である。監督は佐藤大介、登場する怪獣の造形は村瀬継蔵。特撮人形劇というところに興味を覚えて買ったのだが、まさか30分の短編とは思わなかった。
造形の村瀬氏は1950年代から特撮映画の着ぐるみの造形をしていた人らしい。モスラや、マタンゴ、ガメラなど有名どころに多く関わっている。やはり造形畑の佐藤監督がレジェンドを引っ張りだして、往年の特撮怪獣映画を自主制作したという感じか。
明治時代、九州の山の村に久しぶりに帰った青年は蔵に幽閉された盲目の少女と出会う。彼女は山の湖に住む怪獣と心を通わせていた。
怪獣の制作費はクラウドファンディングで集めたらしいが、まぁ潤沢な資金があったわけではないのだろうからどうしてもチープさはあるものの、見せ方のセンスは感じる。
また下手に人間を使わず人形劇にしたことで、チープさが味わい深さに変わっているので、良い選択だったと思う。
素晴らしい怪獣の造形をした村瀬氏は既に88歳だがまだ現役で、総監督をした特撮映画が来年公開されるという。いやすごいね。
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