エレクション
10月 14th, 2023 by PureJyam
「エレクション」 2005
ジョニー・トー監督の香港ノワール。主演はレオン・カーフェイ、サイモン・ヤム。原題は「黒社会」で、中国でのヤクザ組織をそう呼ぶ。「エレクション」は英語タイトルそのままで意味は選挙ということで、内容をそのまま表現している。
香港の最大組織ではその会長を幹部の選挙によって選出していた。今回の候補はロクとディー。そして上の信頼厚いロクが選ばれるが、武闘派ディーはそれを拒み組織は一触即発の危機に陥るのだった。
まぁどの国のヤクザ映画も大体皆やってることは似たり寄ったりで、やはり裏社会というのは人間の本性のぶつかり合いということで、万国共通なのだろうな。
会長になる証である「竜頭棍」が代々受け継がれているというのが、なんとも中国っぽい。単純にそれの奪い合いに終始する感じなのかなとも思ったが、決着がついた後の描写もかなり長く、単なるアクション物には終わっていない。なんとも人間の黒さを見せつけてくれるラストである。
前に見たやはりジョニー・トーの「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」とわりとキャストが被っていて、見たとこある顔が混じっているなぁと思いつつ観ていた。あっちではかなり銃撃戦をメインにしていたが、今作では銃は出てこず、牛刀のような刃物での戦いになっていて、これは多分香港返還前と返還後の時代設定によるのかなぁと解釈した。調べたけど両作の時代がいつなのかというのがわからなかったので、そこはなんとも言えないところではあるのだけどね。
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