ヘイトフル・エイト
5月 1st, 2023 by PureJyam
「ヘイトフル・エイト」 2015
クエンティン・タランティーノ監督。出演はサミュエル・L・ジャクソン、カート・ラッセル他の西部劇である。ミステリーでは定番の「嵐の山荘」テーマを西部劇でやるというアイディアが秀逸。もっとも映画としては犯人を探すのが主眼にはなっているわけではない。
南北戦争直後、ワイオミングの山中吹雪で立往生した8人が一軒の店に集まる。一癖も二癖もある連中が一緒に夜を明かせば何も起きないはずはない。そして男が死ぬ。
音楽がエンニオ・モリコーネで、今作でアカデミー作曲賞を受賞している。挿入曲としてわたしの好きな「エクソシスト2」のテーマ曲が使われていたのでちょっと驚いた。
サミュエル・L・ジャクソンとカート・ラッセルはどちらも賞金稼ぎで、カート・ラッセルは町で縛り首にかけるべく女泥棒のデイジー・ドメルグを連れている。基本的にはこの3人と町の新任保安官を自称するクリス・マニックスの4人が主要人物で、8人とは言っているが残りはまぁモブに近い。サミュエル・L・ジャクソンもかなり灰汁が強いがカート・ラッセルがさらに強力で、いやぁいい役者ですね。
時代設定が南北戦争直後ということで、白人と黒人の際どいやりとりが多いが、アメリカ人的な感覚ではこの辺をどう見るのだろうか。
167分という長尺だが、登場人物たちのやりとりは面白くタランティーノらしい悪趣味もちりばめられていて飽きない。
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