ビヨンド
1月 25th, 2023 by PureJyam
「ビヨンド」 1981
ルチオ・フルチ監督のスプラッターゾンビホラー。原題は、”そして、あなたは恐怖の中で生きることになる・・・” みたいな長ったらしいもので、「ビヨンド」は英語版のタイトルである。舞台はアメリカなのだが、イタリア映画なのでみんなイタリア語を話しているのがなんとも奇妙。
女が叔父から相続したルイジアナの廃ホテルは、地獄の門の上に建てられたものだった。ホテルの再オープン準備に奔走する彼女の周囲で不審死が頻発しはじめる。という感じの地獄の門をめぐる因縁話だが、わかるようでわからない微妙に曖昧な筋立てである。もっともホラーなので、完全に理屈で説明がついてしまっては逆に面白くないわけで、このくらいの曖昧さあった方がよいのかもしれない。「エイボンの書」という本が重要アイテムとして登場するが、これはどうやらクトゥルフ神話に出てくるものらしい。
ホラーではあるが、まぁ怖くはない。ルチオ・フルチお得意の残虐シーンはてんこ盛りで、特に顔面攻撃にこだわりを見せる。とはいえ、なんといっても40年以上前の作品なので、特殊メイクの技術もさほどではないので、チープに見えてしまうのは残念なところ。
ただ決してつまらなくはないし、怖がらせてくれるシーンも多い。特に長い橋の上に立つ女と犬のカットはかなり印象的。
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