アリス・スウィート・アリス
6月 25th, 2022 by PureJyam
「アリス・スウィート・アリス」 1976
カルトなスラッシャー映画として知られているらしい。スラッシャー映画というのはまぁようするに殺人鬼が大人数を殺しまわるタイプのホラー映画だ。「13日の金曜日」とかね。新品は高かったので、中古での購入。
教会で少女が殺され、姉のアリスに疑いがかけられる。彼女は犯行を否定するが、今度は叔母が襲われてしまう。離婚していた父はアリスを信じて犯人を追うが・・。と、単なるスプラッター系ではなく若干ミステリー要素も含んでいる。
のちに「プリティ・ベビー」で有名になるブルック・シールズのデビュー作でもあるのだが、実のところ彼女は最初の被害者として早々に退場してしまうので、あまり出番はない。
アリス役の女の子がやたらとうまくて、妹に母の愛情を取られたと思い屈折している思春期の少女の複雑な感じをよく出している。出演作としては今作ともう一本くらいしかなく、そのまま引退してしまっているらしい。当時既に19歳だったとのことで演技のうまさもそれゆえなのかもしれないが、続けていればよい女優になったのではなかろうか。
お面をかぶって黄色のレインコートで包丁を刺しまくる殺人鬼の姿がなかなかに強烈なインパクトである。わりと意外な真犯人なのだが、そこに重点を置いているわけではないので、結構あっさり登場してしまうのが、ちょっと惜しい。それとよく被害者の選択基準がいまひとつよくわからないとこも気にはなる。ただ、家族関係の設定とかカメラワークとかラストとかホラーとしてなかなか悪くない映画ではあった。
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