ピストルオペラ
6月 17th, 2022 by PureJyam
「ピストルオペラ」 2001
今回も鈴木清順監督作品。主演は江角マキコ。最近見かけないなぁと思っていたら、どうやら引退しているらしい。
前回書いた、殺し屋ランキングが存在する「殺しの烙印」と同じ世界線の話ではあるが、ストーリーがつながっているわけではない。脚本はパトレイバーや平成ガメラシリーズでおなじみの伊藤和典。
ランキング3位の江角演じる野良猫はなんやかんやあって、誰もその姿を見たことがないというランキング1位の百眼に狙われることになる。
まぁあらすじだけ見ると「殺しの烙印」と似たような感じだが、印象は大分違う。少なくとも「殺しの烙印」は無国籍アクションとして体裁を取っていたが、こっちはもはやなんだかわからない鈴木清順の映画という感じ。映画会社に縛られるしがらみがなくなって感性のままに作ったのだろう。
それぞれのシーンにいわゆる世界の地理的な繋がりがなく、家とか風呂屋といった場所が演劇の舞台かのような感じで描かれる。こういうのなんかで見たなぁと思ったが、アニメの「物語シリーズ」でも似たような演出をしていた気がする。あれも登場人物のいる場所がかなり抽象化されたデザインで描かれていて、いわゆる普通の世界が描かれていない。
ただ、アニメと実写とではかなり受ける印象が違って、どうも実写では違和感が大きくてしっくりこないのだよね。全く同じ話をアニメでやったら多分かなり面白いと思ったんじゃなかろうか。
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