リオの男

以前、ジャン・ポール・ベルモンド傑作選のハードアクション編を買ったが、さらに傑作選2が発売されたので、買ってしまう。
これは「リオの男」「カトマンズの男」「アマゾンの男」の3本入りで、ド・ブロカ大活劇編と題されているやつ。若きベルモンドとフィリップ・ド・ブロカ監督と組んだ冒険アクションパックである。今回はその中から1本。
「リオの男」 1964
前から見たかったのだが、ブルーレイが多分絶版で全然売ってなくて買えなかった。今回ようやく視聴。
休暇でパリに戻った空軍兵士のベルモンドは恋人のアニエスに会いに行くが、彼女は考古学者の父の残したアマゾンの秘宝のカギを巡る陰謀に巻き込まれ、彼の目の前で何者かに拉致されてしまう。必死に彼女を追うベルモンドは、ブラジルのリオにまでたどり着く・・
とにかく最初から最後までベルモンドが飛び回る映画である。以前見た「恐怖に襲われた街」とかでも体当たりのアクションを見せてくれていたが、さらに若いときの作品ということもあり、まぁよく走ること。何も考えずに楽しめるまさにエンタメ映画だ。
ただ、後年の作品のようなガチムチな筋肉マンという感じでなく、いまひとつ頼りないひょろっとした色男というタイプなので、格闘になるとやられっぱなしで逃げの一手というのが逆に面白い。
あの手この手で拉致られた恋人にしつこく追いすがるところは、「インディ・ジョーンズ」を思わせるが、どうやらスピルバーグは、この作品から影響をうけているらしい。
山田康雄の吹き替えで見ると、軽い口調がほとんどルパン三世で、なんとも懐かしく思えた。恋人のアニエスがなんとも粗放で大胆でわがままな性格で、彼女に翻弄されるところもルパンぽい感じ。
この恋人の名前が、字幕や解説ではアニエスなのだが、吹き替えではなぜかアグネスになっていて意味がわからない。テレビで初放映された1973年ごろ、そういう名前のアイドルが大人気だったらしいが、無関係と思いたい。
なお、演じていたのは、フランソワーズ・ドルレアックという女優さんで、カトリーヌ・ドヌーヴのお姉さんだとか。
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