処女ゲバゲバ
4月 27th, 2022 by PureJyam
「処女ゲバゲバ」 1969
以前、大和屋竺監督の「裏切りの季節」をみたが、今作は脚本のみで監督はピンク映画の巨匠と言われた若松孝二。モノクロ作品だが、一部カラーの部分もある。
それにしてもひどいタイトルである。ただそれは今の感覚で見るとであって、当時としては斬新なものだったのかもしれない。解説によると命名は大島渚らしい。
組織の女と駆け落ちしようとして捕まり、女と共にどことも知れぬ荒野に連れてこられた男。女は裸で十字架に貼り付けられ、男は殺される前に他の女を抱かせてやると言われてテントで始めるが、途中で相手を絞め殺し脱走を図る。しかし・・
まぁ濡れ場と裸の出てくるピンク映画なのだが、どちらかというとエロを隠れ蓑にした前衛映画といったところか。セリフは舞台劇のようだし、場所も見渡す限りの荒野で、セットは十字架のみということで、ほとんど演劇のようだ。
今ではピンク映画というジャンルそのものがほぼなくなってしまっているが、昔は場末の汚い映画館でよくわからないタイトルのピンク映画が上映されていたのものだ。そして中にはこういう尖った作品も作られていた。
いろいろ解釈はできる内容で、風刺物と言えばそうなのかもしれないが、面白いかと言われるとそれほどでもない。
ロケ地がとても日本とは思えない見渡す限りの荒野で、どうやら御殿場の自衛隊の演習場近辺らしいのだが、50年経った今でもこんな感じなのだろうか?
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