プロフェッショナル
ジャン・ポール・ベルモンドが亡くなったのは、去年の9月だった。そのときブログに何か書こうかとも思ったのだが、なんとなく躊躇われたので結局何も書かなかった。まぁその4か月前にブルーレイボックスを買ったときにわりと長めに書いてしまっていて、もはや書く内容が思いつかなかったというのもあるにはあるのだけどね。ただそう思うとボックスを買ってすぐに逝ってしまったのだなぁということなわけで、なんか切ない。
今回は、そのブルーレイボックスの中の1作。
「プロフェッショナル」 1981
わりとありがちなタイトルだが、原題もそのままである。本国ではヒットしたが日本では劇場未公開だったらしい。ベルモンドは、アフリカのどっかの国の大統領を暗殺するために送り込まれた特殊工作員。しかし囚われてしまい、過酷な収容所生活を余儀なくされる。2年後辛くも脱獄したベルモンドは、自分を売った組織への復讐のため来仏中の大統領の暗殺を実行しようとする。
ベルモンドは有能でありながらちょっとふざけたところもあるいい感じのスパイ役で、かっこいい。ベルモンドはこの時期すでに40代後半なのだが、筋肉もりもりのいい体を見せてくれている。
彼を追う秘密警察?の警部がサディスティックな雰囲気を持った敵役で、そいつとの駆け引きがなかなか面白く描かれていた。ボックスの中では今のところ一番いいかな。
ただ、ちょっとベルモンドの行動の理由がいまいちわかりずらい。まぁ組織に売られて2年も苦渋を嘗めたというのが確かに動機なんだろうけど、そのへんの描写がなんか甘い気がする。ラストを見るとやみくもに復讐したかったわけじゃないよという感じで、それはそれでかっこいいのだけど、ベルモンドの心理描写があまりないので結局何がしたかったん?という疑問は残る。
テーマ曲はエンニオ・モリコーネで、哀愁を帯びたいい曲なのだが、ちょっと使いすぎててシーンに合ってないとこも多々あるのが微妙。
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