ヤミヤミ≒ヨマイヨマイ

このブログはわたしじゅんはじめが外界からの数多の刺激の中で妄想した事柄とか内なる衝動が生み出した邪なる創造の萌芽とかそういうなんだかよくわからないものを徒然なるままに日々雑記として書きつらねていこうと画策した上に設置されたものである・・・・・・・のかもしれないぞっと(^^ゞ

ヘルハウス

8月 7th, 2021 by PureJyam

「ヘルハウス」 1973
ホラーである。とある大富豪が霊の存在を証明させるためいわくつきの屋敷に調査隊を送り込む。メンバーは物理学者夫妻と若い霊媒師の女、そして20年前同じような調査でこの屋敷に来て唯一生き残った霊媒師の4人だった。若い霊媒師は霊の存在を主張するが、物理学者はなんらかのエネルギーの存在による現象だとしてそれを無効にする機械を持ち込んで稼働させようとする。そして・・・
シチュエーション的にはわりとよくあるパターンだ。調査隊が一人また一人と死んでいくみたいな展開になるのが王道だが、この作品はそういう風にはなっていない。不思議な現象の謎を霊による解釈と物理的な解釈で対立させ、ホラーというよりはSFミステリーのような感じ。そもそもあまり怖くないし、演出もあまり怖がらせる方にはよってない。
かなり昔、テレビ放映のときに見ている。主演の霊媒師がロディ・マクドウォールだというところとラストの展開のみは記憶に残っていたが、細かい部分はほぼ忘れていた。 ロディ・マクドウォール はその当時見た「猿の惑星」で猿を演じていたことで名前を知っていた。ここでは当然素顔で出ているが、それが興味深かった。こんな顔の人なんだなぁという感じで見ていたような気がする。
SFミステリーっぽいのは、原作と脚本がSF作家のリチャード・マシスンだからだろう。リチャード・マシスンもすごく昔に多分SF短編集かなんかで読んだことがあるが、この原作は未読である。彼の原作はいろいろ映画化されていて、スピルバーグの「激突」がその一つだというのは今回初めて知った。
この映画の監督は、まったく無名の人で、Wikipediaにも項目が存在しないので、他に何を撮っているのかもわからない。カメラワークが独特でちょっと興味あるのだけどね。
ただ、やはりもう少し怖がらせる演出は必要だったんじゃなかろうか。個人的には淡々とした語り口と ロディ・マクドウォールの霊媒師が私は貝になると言って終盤まで傍観者然としている展開が、わりと好みなのだけど、調査隊員をもう少し増やしてあと3,4人殺した方が、映画的に盛り上がったんじゃないかな。あるいは20年前のエピソードや、屋敷の持ち主である悪行三昧の富豪のエピソードとかを入れるとかね。

Posted in 映画

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