恐怖に襲われた街
大分前にも書いたことがあったが、中学生の頃ジャン・ポール・ベルモンドのファンだった。当時、やはりアクション映画好きの友人2人と一緒に見に行ったのが「恐怖に襲われた街」。当時のパンフレットがまだ残っていた。最近は映画に行ってもパンフレットを買うことはなくなったが、昔は映画に行くと必ず買っていたものだ。
いままでDVDもブルーレイも出ていなかったのだけど、ここにきて「ジャン・ポール・ベルモンド傑作選」というブルーレイボックスが発売され、その中に含まれていた。ボックスは2種類あって、ハードアクション編と冒険ロマンス編、買ったのはハードアクション編の方。こっちは「恐怖に襲われた街」「危険を買う男」「警部」「プロフェッショナル」の4本入りである。
今回はそのうちの2本。
「恐怖に襲われた街」 1975
ベルモンドが脳筋刑事となって、ハードなアクションで犯人を追う。見に行った記憶もあるしパンフレットも残っているわけなので、見たことは確かなはずだが、全く内容を憶えていなかった。唯一ベルモンドが動く列車の上を移動しているところくらい。その他のシーンも筋立ても全く記憶にない。なので懐かしいとかそういう感情は全くなく普通に初見のような感じで見れた(^^;)
ベルモンドが吹き替え無しの体当たりアクションで、高所での追っかけだの走る列車の上の移動だのをこなしていて、まるでスティーブ・マックイーンのようだ。しかしベルモンドはかっこよいものの、ストーリーと演出は微妙で、アクションの見せ方もたぶんハリウッド映画ならもうちょっと緊迫感を出せたんじゃなかろうか。あと連続殺人鬼の恐ろしさを出すなら、最初の犠牲者はもっと効果的に殺さないと焦点がぼやけてしまう。妙なところに尺を取るのもテンポを殺してる気がする。
まぁ、全体的にはベルモンド大活躍の娯楽アクションなので、面白くなくはないんだけどね。音楽がエンニオ・モリコーネだったのが意外。あんましいい曲じゃないんだよね・・
「危険を買う男」 1976
タイトルは知っていたが見たことはない。テレビ放映もされたらしいが見てはいない。ただ、テーマ曲だけはエアチェックで録音したテープを何度聞いていたので、とても懐かしかった。
事件解決を高額な現金で請け負っている仕事人の話。名前はなく、危険を買う男と呼ばれている。「恐怖に襲われた街」の翌年の作品なので、同一系統のアクション物かと思っていたが、あちらに比べるとアクションはかなり控えめ。というかアクションらしきものはほぼない。優秀な事件解決人というわりに、あまり優秀そうなところが描かれていないし、なんか予算の少ないテレビスペシャルを見せられているよう。ベルモンドが出ているというだけが唯一の見どころ。ただ、仕事で関わった若いチンピラとのからみは面白かったので、そこにもうちょっと尺を使った方がよかったんじゃないかな。前段の汚職事件の方はいらなかった。
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