ビューティフルドリーマー
以前、「TENET」を見に行ったときに予告で流れていた映画がとても気になっていて、その上映が始まったので、行ってきました。
どう考えても、ヒットする要素がなさそうなので、思い立ったときに行かないとすぐに終わってしまいそうだったという理由が大きいです。少し前にやっていた「ドロステのはてで僕ら」というのも見に行こうと思っていたのにもかかわらず、引き伸ばしていたら、いつの間にかもう近場に上映館がなくなっていたので、今回は早めに行っとこうと思ったんですよね。
タイトルがもうそのままで、原案が押井守なので、わかる人にはわかるでしょうが、「うる星やつら2 ビューティフルドリーマー」の実写版・・ではなく、その脚本で実写映画を撮ろうとする大学の映研の物語です。監督の本広克之は、以前に「サマータイムマシンブルース」という作品を撮っていますが、雰囲気的には似ているかもしれません。
「シン・ゴジラ」は、ゴジラが存在したことのない世界線のお話でしたが、これも「うる星やつら」の存在しない世界のお話で、とある大学の映研に代々伝わる「夢みる人」という呪われた脚本が、「ビューティフルドリーマー」であるという設定になってます。その撮ろうとすると何かが起こって完成させられないと言われている脚本で映画を撮ろうと奮闘する映研の面々のゆるいコメディなんですが、「サマータイムマシンブルース」みたいな凝った筋立てがあるわけでもなく、それだけ見るとホントにゆるい感じで、とにかく元の「うる星やつら2 ビューティフルドリーマー」を見たことがないと、面白さは半減というかもう全くなんだかわからないんじゃないかという気がします。
同じ脚本で撮っているわけですから、当然「うる星やつら2 ビューティフルドリーマー」のいろいろなシーンを、実写で再現しようとするわけです。しかも自主制作映画にありがちなチープな表現でそれをやるので、もうニヤニヤが止まらない感じ(^^;)
特に、さくらと温泉マークの例のシーンはなかなかに見ごたえありました。劇中ではさくらではなくあやめという名前なんですが、それをやっている秋元才加がわりとはまり役で、素晴らしい。
平日の夕方の回でしたが、観客は10人くらい。かなり見る人を選ぶ映画なので、もっと少ないと思ってましたが、意外と多かった。それでも10人ですけどね。
前回の「TENET」はドルビーシネマでしたが、今回は普通のシアタールームで、確かに普通と比べるとドルビーシネマはすごいなと、今更ながらに感心しましたね。
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