天国大魔境(2019/1)
前回以降、2018/6~2019/1くらいまでのマンガのご紹介。
「このかけがえのない地獄」 アッチあい
絵柄は少女マンガっぽいが、内容はちょっと歪んだ愛の形を描く短編集。どれも面白い。できればこの系統の続きが読みたい。
「ダンジョン飯」 九井諒子
ずっと気になっていたマンガ。ファンタジーな魔物を材料にして料理を作るという発想が秀逸すぎる。しかも単にそのアイディアのみだけに頼らないしっかりとした世界観の構築が巧み。
「石神伝説」 とり・みき
1997年発行の伝奇物。とり・みきなのにギャグなしの完全シリアス。昔読んだような気もしないでもないが、はっきりしない。日本神話をベースにした壮大なストーリーは、諸星大二郎を思わせる。しかし未完なのが残念。
「天国大魔境」 石黒正数
それ町後の新作。荒廃した世界を旅する男女、閉鎖された施設の子供たち、異形の怪物。わりとよくあるSF要素満載だが、先が全く読めない。面白い。
「AIの遺電子 RedQeen」 山田胡瓜
途中まで連作短編だったのに、突然長編に移行した。山田胡瓜は近未来のAIがらみのお話を作るのがとても優れているが、長編向きではないような気がする。面白くないわけじゃないが、なんか物足りない。
「たぶん惑星」 粟岳高弘
普通の世界によく似ているが、なんだかよくわからない世界での女子中学生たちの日常を描いている。やたらとスクール水着が出てくるのは、多分作者の趣味なのだろう。
「専門学校JK」 ほっけ様
代々木アニメーション学院の高等部の生徒たちの日常。作者が代アニの講師らしく、登場人物は架空だが、生徒の実態はちょいちょい真実がまざっているようだ。中途半端なクリエーターの心をえぐってくるエピソードが満載。
「トモちゃんは女の子!」 柳田史太
ネットで公開されていたラブコメ。ネットで大体は読んでいたが、まとめて読みたくなったので一気買い。キャラの設定がうまい。
「メタモルフォーゼの縁側」 鶴谷香央理
BLマンガがきっかけで友だちになる女子高生とばあちゃんの物語。年の差がかもしだす微妙な距離感の書き方がとてもよい。
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