セーラー服と機関銃 完璧版
Amazonのセールでブルーレイを見かけたので、一瞬買おうかと思ったのだが、そういや以前録画していたやつがあったなと思い出したため思いとどまり、そっちを見る。
「セーラー服と機関銃 完璧版」 1981
当時薬師丸ひろ子のファンだったわたしは、当然のことながら劇場で見ているが、完璧版ではなく通常版の方だ。ただ薬師丸ひろ子の前作である「翔んだカップル」を見たときに相米慎二という監督を知って衝撃を受けているので、もしこの映画の主演が薬師丸ひろ子でなかったとしても見に行っていたかもしれない。
原作は赤川次郎で、そっちも読んでいるが、まぁ今でいうなら完全にラノベである。いまどきのタイトルなら「女子高生なのにヤクザの組長にされた件について」みたいなのになっていただろう。お話は荒唐無稽でマンガちっくリアリティの欠片もないが面白くないわけではない。
オープニングから上のタイトルが出るまでの流れが好き。とにかく全編にわたってわたし好みの構図が多いのである。相米監督お得意の長回しカットも多く、アイドル映画っぽくないとこがよい。
今見ると薬師丸ひろ子の舞台っぽいセリフ回しがなんとも微妙な感じだが、途中渡瀬恒彦もそんな感じでセリフを言うシーンがあって、そもそも演出の方針だったのかもしれない。
これを映画館で見たとき、後半の結構長い時間、画面の下半分が黒く塗りつぶされて上映されるということがあって最初妙な演出だなと思っていたが、結局映画館の不手際だったということがあった。薬師丸ひろ子映画はなぜか不遇で「野生の証明」を見たときも前半の一番の山場のシーンが画面真っ暗で音声だけ流れるというひどい目にあっている。金返せと内心思ったが、高校生だったわたしは泣き寝入りして帰ったのだった。