ホビット
「ロード・オブ・ザ・リング」3部作とその前日譚である「ホビット」3部作をワンパッケージにした6枚組のセットをかなり前に、多分Amazonのセールで安かったので買ったもの。
「ロード・オブ・ザ・リング」の方はかなり以前に見ているので、とりあえず今回は初見の「ホビット」シリーズを見る。「ロード・オブ・ザ・リング」も久しぶりに見たい気もしているので、そのうち見るかもしれない。
「ホビット 思いがけない冒険」 2012
原作はトールキンの「ロード・オブ・ザ・リング」の前日譚である「ホビットの冒険」で、監督も「ロード・オブ・ザ・リング」からそのまま続投のピーター・ジャクソンである。前日譚というか、こっちの方が先にあって、これの続編として「ロード・オブ・ザ・リング」が書かれた。
竜に王国を奪われたドワーフたちが、ホビットのビルボ・バギンズと魔法使いガンダルフと共に、その奪還に赴くというお話。その行程の途中でビルボは例の指輪を手に入れてしまうことになる。
3部作の最初ということもあり「ロード・オブ・ザ・リング」と同様、旅に出る理由や背景、登場人物の紹介がメインの回。ビルボが指輪を手に入れることになった顛末も描かれる。
「ホビット 竜に奪われた王国」 2013
1作目を受けて、竜の元にたどり着くまでの回。「ロード・オブ・ザ・リング」と比べると3部作に分けるバランスがあまりよくないように思える。原作自体のボリュームが少なく、当初は2部作にする予定だったらしいので、そのあたりの影響もあるのかもしれない。
前作ではゴブリンに、今作ではエルフにという、似たような囚われシチュエーションが使われていて、くどい。そこを多少端折っても竜との決着はこの回でつけてもらいたかった。
「ホビット 決戦ゆくえ」 2014
前回で保留にされた竜との決着と、莫大なる黄金を手にして魅入られるドワーフvs人間、エルフの対立、そしてオーク軍の乱入よる混戦とその結末を描く。
竜がらみとオークがらみで山場が2つに分裂してしまいとりとめがない。どう考えても竜のくだりは前作に収めるべきだったろう。そちらに尺をとられたせいか、全体を通してのクライマックスである決戦の描写が薄くなってしまっている気がする。
エンディングがそのまま「ロード・オブ・ザ・リング」の冒頭に繋がる趣向は、べたではあるが面白い。
まぁブルーレイで見る限りは、作品の区切りは単にディスクの入れ替えタイミングにすぎないので、どこで区切られていてもさほど影響はないのだが、全体的なバランスの悪さは否めない。
そもそももともとの物語がドワーフたちが竜に復讐しにいくというスケールとしてはちっちゃいものを「ロード・オブ・ザ・リング」と同じような感じで描こうとしているとこに無理があるような気がする。いっそ1本にしてもっと軽く描いたほうがよかったのではなかろうか。
とはいえ、面白くないわけでは全然なくて、少なくとも退屈はしない。一時期ギレルモ・デル・トロが監督するという話があったようだが、それはそれで見たかった。
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