クロノス
8月 17th, 2022 by PureJyam
「クロノス」 1992
ギレルモ・デル・トロ監督の初監督作品。
16世紀の錬金術師が作った永遠の生命を与えるクロノスという機械仕掛けの装置が、400年後、古物商の手に渡る。しかしそれを探す富豪の男とその甥の手が彼に迫ってゆく。
ホラーというには、怖さはない。サスペンスというわけでもなく、強いて分類するならダークファンタジーか。「世にも奇妙な物語」の語り口に近いかもしれない。
クロノスは機械だがその中に蟲を抱えていて、動かすことで持ち主の血をその蟲に与える。やがて持ち主には血への渇望が生まれてしまうということで、吸血鬼物の変形と見ることも可能だ。
クロノスを追う富豪の甥を、ロン・パールマンが演じている。まだ若く、その風貌もまださほどのインパクトを持っていないが、叔父にいいように使われる小悪党でいい味を出している。
それと、ほとんどセリフのない古物商の孫の少女の存在が、ファンタジー感を補強しているように思えた。祖父大好きな少女が怪物化してゆく主人公からも離れないとこが健気でかわいい。
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