本陣殺人事件
DVDを買う。
この期に及んで何故DVDなのかというと、恐らくこの作品がブルーレイ化されることはないのではないかと予想したからだ。
そもそもDVD化されてたのも知らなかった(^^;)
横溝正史の映画化といえば、市川崑監督の犬神家の一族という傑作があるのだが、この本陣殺人事件はその前年に撮られて、忘れられた一品。
公開当時も話題になったのかどうかは古すぎてわからないが、あの角川映画第一作の犬神家の一族の話題のされ方に比べたら多分かなり地味な扱いだったと思われる。
まぁATGだしね・・・
金田一耕助を中尾彬が演じていて、時代を1970年代に設定しているので、ジーンズ姿で登場する。
石坂浩二のあのハカマ姿がはまり役だったので若干違和感があるものの、わたしとしてはTV版の古谷一行よりも好きだ。
原作の本陣殺人事件というのはトリック部分がかなり難解なのだが、そのあたりをいい感じに映像化している。
変に饒舌なセリフで説明しないとこがよい。
もっとも原作を読んでるからわかるのであって、未読だと厳しいかも・・・
この事件において押さえておかなければならないとこをきっちり押さえているし、事件が起きるに至った動機についても、鈴子というキャラを前面に押し出して演出していて,原作よりもわかりやすい。
全体的に淡々とした描写なので、盛りあがりに欠けるといえば欠けるのだが、それが魅力でもあったりする。
ただまぁあまり一般受けする感じじゃないね。
なので、多分ブルーレイにはならなないだろーなーと思ってるわけ。
音楽を大林宣彦がやってるのを初めて知った。
大林監督の映画は好きじゃないが、この音楽はかなりよい(^^;)