5月 17th, 2025 by PureJyam
「太陽の下の10万ドル」 1964
監督はアンリ・ヴェルヌイユ。主演はジャン=ポール・ベルモンドとリノ・ヴァンチュラ。アフリカを舞台にしたフランス版トラック野郎といった感じの映画である。
ベルモンドとヴァンチュラはアフリカの運送会社でドライバーとして働いていたが、ある日ベルモンドが会社の新型トラックを盗み出して逃走した。ヴァンチュラは社長の命で彼を追うことになるが・・・。
シリアスなクライムアクションかと思って見始めたが、そういうわけでもなくどちらかというと、コメディよりではある。ベルモンドがやたらと軽薄な若造を演じていて同年のド・ブロカ「リオの男」を思わせるが、そちらほどのアクションはないし、コメディに徹してる感じでもない。できれば山田康雄氏の吹き替えで見てみたいところだが、そもそもブルーレイに吹き替えの収録はないし、かつてテレビ放映されたときの吹き替えも違う人だった。
追うリノ・ヴァンチュラと追われるジャン=ポール・ベルモンドの出し抜け合いは面白いが、いろいろと中途半端な印象。
ベルモンドは恋人とペアで、ヴァンチュラは謎めいた流れ者の男とのペアたのだが、どちらもあまりうまく絡めていない感じで、そこが惜しい。特に謎めいた流れ者はもうちょいストリーにかかわらせれば意外性も生み出せたかもしれない。
モノクロということもあって、アフリカの強烈な太陽の下でのチェイスという雰囲気があまり出せてないのも残念。
アンリ・ヴェルヌイユ作品は今まで見た中では「シシリアン」とか「恐怖に襲われた街」とかあるが、どれも悪くはないがこれといったところもないというイメージしかなくて、今作もそんな感じか。
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5月 15th, 2025 by PureJyam
「ツィゴイネルワイゼン」 1980
鈴木清順監督、出演は原田芳雄、藤田敏八、大谷直子。カテゴリー分けの難しい映画である。1967年の「殺しの烙印」のせいで日活を追われた鈴木監督が10年の時を経て好き勝手に撮った幻想物語と言ったところか。もっとも鈴木監督はこの3年前に松竹の「悲愁物語」で復活を果たしているので、復帰2作目なのであるが、今作の評価が高すぎたせいか「悲愁物語」はあまり顧みられることはないようだ。今作と「陽炎座」1981、「夢二」1991を合わせて大正浪漫三部作と呼ばれる。
大正時代、士官学校の元独逸語教授である原田は自由奔放な性格で、友人のやはり独逸語教授の藤田や旅先で知り合った芸者の大谷を翻弄する。やがて帰宅した原田は大谷そっくりの妻を娶り娘も生まれるが、妻はスペイン風邪で帰らぬ人となってまう。
公開の翌年に映画館で見ているのだが、記憶していたのは冒頭のツィゴイネルワイゼンのレコードにまつわる原田と藤田のやりとりくらいで、内容はほぼ忘れていた。
タイトルにもなっている「ツィゴイネルワイゼン」のレコードは、サラサーテ自身が演奏するものなのだが、演奏の途中でサラサーテが何かをしゃべっている声が録音されている。冒頭のやりとりはこの声についてのものである。
このレコードの件についは、作家内田百閒の「サラサーテの盤」という小説を下敷きにしているらしい。
ストーリー自体は特に込み入ったところはないのだが、どう解釈するかは難しい。鈴木監督が映画会社のしがらみ無しに撮りたいものを撮っただけあって現実と幻想の入り混じる独特の感性で溢れており、強烈な印象を与える。
今作の20年後の「ピストルオペラ」ではストーリー自体が荒唐無稽になってしまっていてイメージがとっちらかってしまっている感が強いのだが、今作ではそのようなこともなく映画としての完成度は高い。
原田芳雄はいつもの原田芳雄だが、その自由奔放さと対照的に本来映画監督の藤田敏八が俗事にはあまり興味なさげなインテリをいい感じに演じていて妙にバランスが取れている。
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5月 9th, 2025 by PureJyam
2年くらい前に買ったハンドモデルだが、まぁ特に用途はないので、棚に置いて飾っている。たまにポーズを変えたりもするのだが、やはり手なので何かを握らせたいと思った。
一番映えるのはやはり球である。水晶玉が一番よいのだが、そこそこ見栄えのする大きさの物は値がはるのでちょっと無理。だとするとアクリルの透明なやつか鏡面のものがいい感じ。
ということで、いずれなんかのついでに買おうと思っていたわけだが、いつの間にか月日は流れていた。
そしたら、GW中に部屋の片付けをしていたときに、大分前に買った「デス・スターⅡ」のプラモデルを発掘した。Amazonの履歴では2018年に買っているので、7年も放置していたわけだ。もっとも買った理由も多分なんとなく面白そうとかいう単純なものだったはずなので、そのうち作ろうと思ったきり忘れていたのだろう。
ということで、握らせるにはよさそうだと思い、組み立ててみた。
思いのほかサイズが小さめだったのだが、デティールは凝っている。この大きさで建築途中のデス・スターⅡの雰囲気をよく表現できているものだ。最近のプラモデルの造形はすごいね。
できれば多少なりとも着色とかしたいのだが、いかんせんプラモデルの彩色はやったことないのだよね。まぁデス・スターⅡなので、着色といっても溝を黒くするくらいしかやりようもないので、テキトーなペンで黒く塗ってみるというのはありなのかも。
握らせるとなんとなく雰囲気は出るのだが、やはりちょっと小さい。大体直径6センチくらいなんだよね。やはり10センチ以上は欲しいところ。また気が向いたらなんかの玉を買いますかね。
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5月 3rd, 2025 by PureJyam
4年くらい前にサブ機をWindows11にしたというようなことを書いたのだが、まぁそのサブ機はもはや存在そのものがなくなっている。ただ去年導入したミニPCはWindows11だったし、会社のPCもWindows11になっているので、別に普通に使ってはいるのである。
で、Windows10のサポート期間も今年の秋で切れるということもあり、そろそろメインPCもアップグレードしようかなと思い立った。なんだかんだ言ってもWindows11ももう4年も経っているわけで、大きなトラブルはないだろうというのもあったのだ。ただ、24H2は未だにあまりよい話を聞かないので、そこだけは注意していたのだけどね。
ということで、やってみた。
アップグレード自体は何の問題もなく終了。ただし問題がないわけではなかった。
①起動時間がやたらと長くなった。
②モニターのスピーカーから音が出ない。
③動画再生してるとたまに画面全体が暗転する。
②については、モニターの電源を入れ直したら直ったのだが、①がひどい。今まで30秒くらいで起動していたものが、3分くらいかかるようになったのだ。さすがに許容範囲を超える。
まぁいろいろ調べたがよくわからず、とりあえずBIOSの画面で起動モードをウルトラFASTBOOTとかいうのに変更してみたら今までと同じくらいに回復した。Windows10のときはこんな項目特に設定してなかったのに、なんでWindows11で必要になったのだろう。謎だ。
③は多分グラフィックドライバーがらみだろうなと思ったので、普通に更新かけたのだが駄目だった。で、nvidiaのドライバーはゲーム用とクリエイティブ用があって今まではゲーム用にしていたのだけど、ここでクリエイティブ用に変更してみたら、とりあえず現象は収まった。もっともこれからも出ないかどうかは使って見ないとわからない。
それにしてもWindows11にしたからといって特に何のメリットもないのに、アップグレードを強制されるのはどうにも納得いかないんだよなぁ。まぁ今までもずっとそうだったのだけどね。
これからさらに不具合が出ないことを祈るばかりだ。
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4月 29th, 2025 by PureJyam
「ハメット」 1982
監督ヴィム・ヴェンダース、主演フレデリック・フォレストの探偵物のミステリー。製作総指揮はフランシス・フォード・コッポラである。
元探偵の作家ハメットの元に探偵時代の友人ジミーが訪ねて来る。彼は中国人娼婦のリンという女の捜索をもちかける。
ハメットは実在の作家ダシール・ハメットのことである。彼はミステリー界ではハードボイルドの立役者として名高くわたしも名前は随分前から知っているが、作品自体は読んだことない。「血の収穫」とか「マルタの鷹」が有名。今作は彼の作品の映画化というわけではなく、彼を主人公にしたジョー・ゴアズという作家の小説の映画化となっている。またこの小説もハメットが関わった実際の事件を元にしているのではなく完全なフィクションである。
まぁ普通の探偵物のミステリーであり、つまらなくはないが見るべきところもない。テレビシリーズの中の1編を見せられている感じ。この2年後に「パリ・テキサス」を公開しているヴィム・ヴェンダースだが、同じ監督とは思えない。興行的にも失敗している。ただ製作中にコッポラと揉めたということなので、監督の望んだ風には撮れてはいなかったのかもしれない。
主演のフレデリック・フォレストは、ハメットのWikipediaの写真を見る限りかなりイメージを再現しているように思える。ただハメット本人がどちらかというと癖のない風貌であるため、印象が地味なのだよね。そしてそれが作品全体の印象にもなってしまっている。やはり実在の人物を主人公にしている弊害が出ている気がする。小説ならまだしも映画には向いてない作品なんじゃないかねぇ。素直にハメットの作品を映画化した方がよかったのではなかろうか。
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4月 26th, 2025 by PureJyam
「天才マックスの世界」 1998
監督ウェス・アンダーソン、主演ジェイソン・シュワルツマンのコメディ。このあとウェス・アンダーソン作品の常連となるジェイソン・シュワルツマンのデビュー作である。この前見た「アステロイド・シティ」にも出ていたが、年が若すぎて同一人物だとはわからなかった。またもう一人の常連であるビル・マーレイも出演している。
小中高一貫の学園ラッシュモアに通う15歳のマックスはありとあらゆる部活動に関わるある意味天才的な学生だが反面成績は悪く、成績を上げなければ退学にすると校長から宣告されていた。そんな中彼は初等部の女教師に一目惚れしてしまう。
ウェス・アンダーソンの監督2作目ということで、変な言い方だがウェス・アンダーソンっぽさがない。2007年の「ダージリン急行」では既に演出の特徴が現れていたので、今作のあとの「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」と「ライフ・アクアティック」でどう変わってゆくのか興味深い。
主人公マックスは行動力がずば抜けていて頭もよいが何故か成績が悪いという変人なのだが、ジェイソン・シュワルツマンはデビュー作と思えない演技でうまく演じている。まぁだからこそこのあと何度も起用しているのだろうけどね。
マックスが初めて恋をしたことでその行動力が暴走し状況が混乱してゆくという展開は面白いが、後年の作品のように少し離れたところから冷めた目線で描くような感じがなく、少し粘っこいという印象。そのせいで若干マックスのキャラがうざったく見える。
原題は「Rushmore」で、舞台となる学校の名前だが邦題は大分違う。マックスは行動力のお化けで頭もよいが天才と言ってしまうのは微妙なところではあるのだよねぇ、いっそ「ラッシュモア」でもよかったんじゃないかなぁ。日本では劇場未公開なため多分メディア化されたときに付けたのだろうけど、さすがに「ラッシュモア」だとなんだかわからなさすぎか。
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4月 24th, 2025 by PureJyam
さて、本当ならSWITCH2予約抽選の当選万歳ネタになるはずだったのだが、誠に残念ながら落選ということでその話はなくなった。
あわよくば応募者全員当選もありうるんじゃないかと思っていたのだけど、昨日の段階で任天堂の社長があまりにも応募者が多くて落選者多数ですとかいうコメントを出していたので、こりゃだめかなと・・・。応募総数220万は多すぎだろ。
WiiUが4年かけて国内334万台だったことを考えると、初期出荷で220万の販売が見込めたというのは驚くべき数字だ。100万台の在庫を用意していたとしても半分しか当選しないわけで、こりゃ当面手に入らないかもしれん。
ということで、別な物欲で落選気分を解消することにする。Insta360の最新機種であるX5が発売された。X4の発売から丁度1年である。
8Kに対応した解像度とかにはあまり変化がなく、一番大きいのはセンサーサイズが、1/2インチから1/1.28インチに拡大されたことくらいか。それと価格5000円ほど高くなって84,800円となった。
X4は撮影画像を見る限り夜間撮影にはあまり強くなかったっぽいのだが、X5でセンサーサイズが大きくなったことにより少なくともX4よりはよくなっているようだ。弱点を確実に潰してきているということなのかもしれない。
「The Elder Scrolls IV: Oblivion」のリマスターが唐突に配信開始された。SKYRIMの前作であるのだが、わたしはやったことがない。ずっとやりたいとは思っていたので、リマスター版が出たのならやるしかないだろう。2006年当時に比べるとかなりグラフィックも向上しているらしいし。ただ、いまのところ「ゼノブレイドクロス DE」がまだ全然終わっていないので、これが一段落ついてからかなぁ。ほんとはこれを来月中に終わらせてそのあとSWITCH2が待っているという予定だったのだが、それも今のところ不確実になってしまったのでねぇ。
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4月 22nd, 2025 by PureJyam
「エスパイ」 1974
監督福田純、原作小松左京、出演藤岡弘、由美かおる、草刈正雄、加山雄三のSFアクション。DVDを買おうかどうしようか迷っていたら、ケーブルテレビで放映していたので録画しておいたやつ。
劇場公開時に映画館で見ているので50年ぶりである。しかし内容は1ミリも憶えておらず、ほぼ初見と変わらなかった。どのシーンにも見覚えがないというのはある意味すごい。いや、1シーンだけは記憶にあって、それは由美かおるが乳丸出しのエロい下着で踊るシーン・・・。まぁしょうがないよね。
レースドライバーの草刈は、陰ながら世界平和を守る超能力者組織エスパイ国際機構にスカウトされる。そして同じく超能力者である藤岡と由美とともにミッションに向かうことになる。
何分にも小松左京の原作が書かれたのが1964年とあって、超能力の扱いがなんともぎこちない。タイトルも今の感覚で見ると安易としか思えないが、当時としては多分斬新だったのだろう。そもそもエスパーという言葉自体恐らくまだ物珍しい用語だったはずだ。作中でもサイコキネシスは念動力と表現されているくらいなのだ。
エスパーなスパイ同士の戦いと聞くと、当然ド派手な超能力での戦闘シーンを期待したいところだがいかんせん50年前の邦画ということで、超能力の表現がとても地味。アクションはほぼ銃撃戦がメインで、超能力は補助的にしか使われない。期待の念動力も相手の銃の銃口をそらすくらいにしか使われず、それで敵を吹っ飛ばすみたいなことはしないのだ。
それでもスパイ物としてストーリーに二転三転する展開とかあればまた違ってくるのだが、何のひねりもない勧善懲悪で、いまどきなら子供向けのヒーロー物でもやらないだろうなという感想。しまいには超能力とは愛なのだとか言い始めるので、もはや目が点。どうりで記憶に残っていないはずである。見たあとに何も残らない系の映画なのだ。
スイス、パリ、イスタンブールなど世界を股にかける的な描写もあって、それらの風景は確かに現地ロケなのだが、役者が出てくるのは室内か乗り物の中とか顔のアップとかだけで、恐らく別撮りなのだろうなぁというのがわかって泣ける。
まぁなんせタイトルバックの曲が尾崎紀世彦が歌う「愛こそすべて」というばりばりの昭和歌謡というのが、SFもスパイもアクションもどこかに吹き飛ばしてしまう世界観なのだよねぇ。
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4月 19th, 2025 by PureJyam
「ダンケルク」 2017
2017年の9月に公開され、どういうわけか12月にはブルーレイが発売されていて、わたしは劇場で見たかったというのもあってすぐに購入していたにもかかわらず、7年以上も積んでいた。まぁこういうこともあるよね。
監督、脚本ともにクリストファー・ノーラン。主演はフィン・ホワイトヘッド。第二次世界大戦における英仏軍のダンケルク撤退戦を描く戦争映画である。
仏ダンケルクにおいて独軍に包囲された英仏軍はドーバー海峡を越え30万人の兵士の撤退を余儀なくされていた。そのため1000隻近い数の民間の船舶が駆り出されダンケルクへと向かうのだった。
戦争映画ではあるが、陸地での戦闘シーンはほぼなく敵であるドイツの兵隊は出てこない。戦闘は主に空軍の戦闘機での戦いで描かれるが、そこでもドイツのパイロットは出てこない。ここではドイツ軍は迫りくる恐怖の象徴として扱われている。
撤退作戦を指揮する側も描かれない。描かれるのはまさに撤退戦の中にいる人間たちだ。
陸、海、空の3つの視点があり、陸は敵に追われ命からがらダンケルクに辿り着いた二等兵。海は駆り出された民間船の親子、空は支援のためダンケルクに向かう空軍のパイロット。そのそれぞれの戦いを交互に描きつつ最後には全ての視点がクロスする。なかなか秀逸な脚本だと思う。
ノーラン監督自身も言及しているように戦争映画というよりは、敵が迫ってきている中脱出はできるのか?というサスペンス映画ではあるのだが、実際の撤退戦を元にしている以上戦争映画の分類になってしまうのはしょうがないところか。
ただまぁ史実としてのダンケルク撤退戦を元にしているとはいえやはり映画として脚色されているわけで、史実とは違うという批判もあったようだが、別に記録映画撮ってるわけじゃないのだからそりゃそーだろとしか言いようがない。
個人的には陸視点では台詞がほとんどなく、目まぐるしく変わる状況の中でとにかく生き延びようとする主人公のあがきを淡々と追っているのがとても好きなのだが、そこについてもドラマチックさやキャラ描写の欠如であるという意見もあったようだ。
IMAX上映を前提に撮られているせいか、海の広がりやコックピットから見る空の大きさ、そして海岸線に延々と続く兵士たちを捉えた絵がとてもよい。やはりこれは劇場でしかもIMAXで見なければいけない映画なのだろうな。
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4月 18th, 2025 by PureJyam
「ハリー・ポッターと秘密の部屋」 2002
1作目と同様、監督はクリス・コロンバス。主演はダニエル・ラドクリフ、エマ・ワトソン、ルパート・グリント。1作目を超える161分の上映時間となったが、それでも長く感じることはなかった。1作目で舞台と登場人物の説明は終わっているので、今作では秘密の部屋にまつわるメインストーリーに注力した形となったせいか詰め込み感は減った。
新年度を待つハリーの元にトビーという屋敷妖精が現れホグワーツに戻るなと警告される。ハリーは様々な妨害にもめげずホグワーツでの2年目の学生生活を開始するのだが、ホグワーツではスリザリンの継承者とその秘密の部屋を巡る不可解な事件の頻発により生徒たちの間に不安と疑心暗鬼が蔓延していた。
2005年にテレビ放映されているので、多分そのときに見ている。1作目と同じく断片的な記憶は多いのだが、一番肝心のネタバレ要素を忘れていたのでそこは初見と同様に見れたので助かった。
役者が前作から変わっていないので、シリーズ物としては安心感がある。前作からの公開から1年しか経っていないのだが、特にハリー・ポッター役のダニエル・ラドクリフの成長度合いが大きく感じた。前作では小学4年生くらいのイメージが、今作では6年生くらいにも見える。ただ吹き替えの声が前作と同じ子供子供したトーンなので、そこにはちょっと違和感がある。
前作で華やかで不思議でちょっと謎めいたホグワーツのお披露目をやったあと、今作ではホグワーツの歴史に潜む暗い陰の部分や魔法界における血まつわる差別を炙りだしてきてきるところが、単に能天気な魔法冒険物では終わらない奥深さを感じさせてよい。
また1作目から続くハリーvsヴォルデモートの対立という恐らくシリーズの根幹に関わる要素にも絡めてきていて、ストーリーテリングのうまさが光る。
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