10月 31st, 2025 by PureJyam
「トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦」 2024
監督ソイ・チェン、主演ルイス・クー、レイモンド・ラム、音楽川井憲次、またアクション指導を谷垣健治が行っている。香港のアクション映画である。日本では今年の始めに公開されて話題になっていたので、見に行きたかったが行かなかったいつものパターンのやつ。
1980年代まだ九龍城砦があった頃、密入国した陳洛軍は、ヤクザと揉めて追われた末にヤクザたちも簡単には手が出せない九龍城砦へと逃げ込む。そこでまとめ役の龍捲風に見込まれた陳洛軍は九龍城砦で生きることになるのだが・・・。
セットとCGで再現された九龍城砦が素晴らしい。こういう狭くて迷路のような構造物が大好きなので、もうそれだけで満足してしまう。CGはともかく1980年代を再現するための小道具を用意するのは結構大変だったろうなと思う。
あと、何と言ってもアクションがすごい。メインの登場人物が皆ちゃんと強いというのが面白い。メインのテーマとして世代交代みたいなものがあると思うのだが、主人公とその仲間の若いやつらも強いのだが、上の世代のジジイ共もそれを凌駕するくらいに強いんだよね。特にヤクザのボスのでっぷりとした爺さんは手下にやらせるだけかと思いきや、自分が戦っても実はとんでもなく強いという。この人どっかで見たことあるなぁと思ったら、「燃えよデブゴン」のサム・ハン・キンポーだったのにはびっくりである。久しく見ないうちに随分いい感じの爺になってたねぇ。
九龍城砦のボス役のルイス・クーは前に見た「エレクション」にも出ていたようなのだが、今作では白髪の老けメイクをしているせいか全くわからなかった。
面白いのだが、主人公が九龍城砦に偶然やってきた男という設定はクライマックスの九龍城砦を守るための戦いという舞台にはあまり合っていなくて、そのへんもうちょっと何とかならんかったのかとは思う。一応無関係ではないのだが、あえてそんな風にしなくてももともとの住人でもよかったのではという気はする。あるいはもう何も語らずにいっそのこと「ザ・レイド」みたいに最初から最後までアクションのみで見せるというのもありだったんじゃなかろうか。
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10月 28th, 2025 by PureJyam
ゲームをクリアしないまま、次から次へと新しいゲームに手を出してゆくという最悪のパターンに陥ってしまっている。最近面白いと話題の「エスケープ フロム ダッコフ」を買ってしまった。
世間一般で面白いと言われていても自分がやって面白いかどうかはわからない。でもこいつは面白かった。まぁタイトルからわかる通り「エスケープ フロム タルコフ」が元ネタだが、向こうはリアルなFPSだがこっちは斜め見降ろし型のアヒル主人公ということで、趣は大分違う。もっとも「エスケープ フロム タルコフ」はやったことがないので、そのくらいしかわからない。
基本的には物資を集めて拠点を整備し、最終的には多分惑星から脱出することが目的のゲーム。見た目はほんわかしているが、敵は容赦なく銃撃してくるので、油断しているとすぐ死ぬ。
拠点から離れると手に入る物資のレア度は上がるものの、その分敵に遭遇するリスクは高くなる。また持ち物の数にも制限があるので、どこまで行ってどこで帰るかという選択を常に迫られる。そのあたりの緊張感が面白い。死ぬと持ち物はそこに残るが、回収前に再度死ぬと消える。まぁいわゆるソウルライクなシステム。
それにしても、「ユニコーンオーバーロード」「ファンタジーライフ」「キングダムカムデリバランス」とクリアを保留にして新しいゲームを始めてしまうのはほんとヤバイね。
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10月 23rd, 2025 by PureJyam
「ヴァルハラ・ライジング」 2009
監督ニコラス・ウィンディング・レフン。主演マッツ・ミケルセンで送る北欧神話的ファンタジー。デンマーク・イギリスの合作である。ちなみに監督と主演の2人はゲーム「DEATH STRANDING」に共にNPCとして登場している。
遥か昔、最強の戦士がいた。彼は片目で奴隷だった。戦いを強要される日々、だがある日彼は自分を拘束する男たちを皆殺しにして自由を得る。そして同じく奴隷の少年と共に旅立つのだった。
セリフは最小限で、マッツ・ミケルセンに至っては一言も喋らない。ストーリーは単純だが象徴的であり、何の説明もないので解釈はいろいろできそう。
どのへんの時代を描いているのかははっきりとしないが、キリスト教による抑圧とバイキングらしき集団が登場することから恐らく10世紀くらいの感じ。
衣装とかがちゃんと時代考証されているかどうかは全く分からないが、皆それっぽい物を着ているので、そのあたりにはお金をかけてそう。しかしロケ地はほとんどが山や森で、航海シーンも霧に覆われた船の上なので、全体的には低予算映画感が滲み出てしまっている。
とはいえ、謎の奴隷戦士役のマッツ・ミケルセンが強くてかっこよいので、それを見るだけでも価値はある。
ニコラス・ウィンディング・レフンの映画は「オンリー・ゴッド」にしろ「ドライヴ」にしろちょっと癖が強いという印象だが、今作は一番強い。尺の長いMVを見ている感じ。
面白いか面白くないかで聞かれると面白くはないのだが、好きか嫌いがで聞かれるとまぁ好きな方ではある。
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10月 16th, 2025 by PureJyam
軽い気持ちで始めたらはまってしまった。リアル指向RPGということでいろいろ面倒臭いゲームであるにもかかわらず、抜け出せなくなっていた。
写真はこの物語の主人公ヘンリー君である。前にも書いたが、ただの村の鍛冶屋の息子なので序盤はホントに何もできない。野盗と戦えばすぐ死ぬし、狩りに行っても矢があたらない。しかもすぐに腹が減る。そうこのゲームはリアル指向なので食べないと空腹になるし寝ないと朦朧としてくるのである。
まぁ食べ物は、ところどころに鍋が置いてあってそこから勝手に食べられるので、金がなくても何とかなるにはなるが、寝るところは宿屋か居候している家に戻るしかないので、時間を見つつ計画的に移動しないと森の中で夜を迎えて体力を消耗してしまうというようなことになりがち。
さらにファストトラベルも曲者で、町とかは一度行けばファストトラベルポイントが解放されてすぐに行けるようにはなるのだが、他のゲームでありがちな瞬間移動ではなくマップ上を早回しで実際に移動して行くというタイプなので、必ずしも移動が完了するとは限らず途中でトラブルが発生することがよくある。つまり野盗や敵と遭遇するとそこでファストトラベルは中断してしまうのだ。逃げることも可能だが、失敗すると戦闘になる。戦闘は相手が複数人いたらまず勝てないので、そういうときは金を出して見逃してもらうしかない。全く世知辛い世界だ。
最悪なのは、セーブするのにアイテムが必要なこと。一応終了するときにセーブできるのだけど、それだといちいちゲームを起動し直さないといけないので、面倒なのだ。セーブアイテムは店買いするか錬金術で自分で作るかなのだが、結構な値段なので買い占めて大量にストックすることはできないし、錬金術で作るにしてもかなり面倒な手順が必要なためこちらも大量生産には向いてない。なので気軽にセーブできないのがつらい。セーブタイミングを見誤るとかなりの時間分巻き戻されてがっくりということになる。
まぁ上げればきりがないほど面倒な要素ばかりなのに、何故かやってしまうのだよなぁ。
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10月 13th, 2025 by PureJyam
夏は9作品とかなりの大漁ではあったものの、完走は「ダンダダン」「フードコートで、また明日」「銀河特急 ミルキー☆サブウェイ」の3本のみだったので、結局いつもと同じ感じだった。
他のも途中までは見たんだけどねぇ、やはり最後まで引っ張る作品は少ないよねぇ。
さらに今期は元の数も激減ということになってしまったので、どうなることやら。
「百姓貴族 3rd Season」
言わずと知れた荒川弘の実録漫画のアニメ化。普通なら3期から見ることはないのだが、コミックを読んだときには既に2nd Seasonは終っていたので、しょうがない。
親父役の千葉繁がはまり過ぎ。
「グノーシア」
今期は百姓貴族だけかと思っていたが、突然の掘り出し物出現。元はゲームである。人狼ゲームのSF版で、宇宙船の中で狼の代わりに人間にとりつく宇宙生物を探すというものらしい。名前は知っているがやったことはないんだよね。
キャラデザも演出もよい。ストーリーはもちろんオリジナルで、どうやらループ物と絡めているらしい。
果たして最後まで引っ張っていってもらえるのだろうか。
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10月 10th, 2025 by PureJyam
「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」 2004
シリーズ3作目。主演のダニエル・ラドクリフ、エマ・ワトソン、ルパート・グリントは続投だが、監督はクリス・コロンバスからアルフォンソ・キュアロンに変わった。キュアロンは他に「ゼロ・グラビティ」とか「ROMA」を撮ってる監督で、コロンバスのようなファミリー向けを多く手掛けてきたというような人ではない。
前2作はテレビで見たことあるのだが、今作は初見である。今まで何度も放映しているのに、なんで見なかったのかは記憶にない。多分忙しかったのだろうなぁ。
ハリーはアズガバンから脱獄したシリウス・ブラックが、かつて両親を死に追いやった男だと知る。そして彼はハリーをも狙っているらしいことも。
そしてシリウスを捕らえるべくホグワーツの周囲をディメンターが取り囲む中、新学期がはじまる。
ハリーたちは作中13歳と言っているので、もう中学生である。前2作の子供っぽさは消え、クラスメイト達も含めて皆ティーンエイジャーという感じ。特にハリーが、マルフォイらの嫌がらせに対して面と向かって対抗するようになっていて、大人になったなぁとしみじみ思った。
また、前2作では、みんな作中ずっとちゃんと制服を着ているのだが、今作では、私服になるシーンもあったり、制服もかなり着崩していたりしてそのへんの描写の変化も面白い。
そんな登場人物たちの成長に伴い、ストーリーも複雑化しているが、相変わらず伏線の張り方がうまいので、ご都合主義的な展開に思わせないところはさすがというべきか。
ネタバレになるので、詳しくは書かないが、そこでそんな大技使うんだと思うものの、それまでの場面で違和感の存在をちゃんと描いているので、ああなるほどそういうことかという心理が先に来るので、大技の突拍子のなさが薄らぐんだよね。
ちょっと原作読みたくなってきた。
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10月 7th, 2025 by PureJyam
最近続編が出たし、Switchにもリリースされているオープンワールドゲーである。1ヶ月くらい前にSteamのセールで1000円以下だったので買っておいたもの。最近Steamのゲームはセールのときに何本か買って、積んでおく癖がついてしまった。
世界的には結構売れたらしい。発売は2018年なので大分古いゲームではある。中世ヨーロッパを舞台にたRPGなのだが、ファンタジー要素は一切なく、超リアル指向のゲームだ
主人公は村の鍛冶屋の息子ヘンリーで、何の能力もないし金もない。序盤で攻めてきた敵に村を焼かれ命からがら大きな町にたどり着く。まぁそこからいろいろクエストやらなんやらをこなしていくことになるのだが、主人公が弱すぎてなかなか自由には動けないんだよね。
少し動くと腹が減ってくるし、戦闘も難しくてなかなか簡単には敵が倒せない。金も持ってないので、装備も強化できない。ゲームとしてはかなり人を選ぶ感じ。システム自体もあまり親切にはできてなくて、とにかく行きたい場所にたどり着くのが難しい。地図上にマークは出ているのだが、街中だとどの建物なのかがよくわからなくて、いったりきたりしてしまう。
このあたりのめんどくささに耐えられるかどうかが、このゲームのキモだろうね。最近の親切なゲームに慣れているとなかなかに辛いところ。
雰囲気としては、スカイリムからファンタジー要素を抜き取ったみたいな感じかなぁ。まだ序盤なので今後どう展開していくか次第でのめり込むか途中で放り投げるかが決まって来るだろうね。
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10月 4th, 2025 by PureJyam
「斬る」 1962
原作柴田錬三郎、監督三隅研次、主演市川雷蔵といえば、以前見た「眠狂四郎 勝負」と同じ組み合わせだが、今作は眠狂四郎シリーズではなく、短編をベースにした剣豪物である。1968年の岡本喜八監督の映画とはタイトルが同じであるが、一切何の関係もない。
自身の出生の秘密を知った若き剣士は、数奇な運命に翻弄されることとなる。
「眠狂四郎 勝負」でもそうだったが、相変わらず三隅監督の画面構成は美しい。今作での市川雷蔵は眠狂四郎とは違い登場時は普通の好青年といった印象だが、その表情から笑顔が消えだんだん剣豪っぽくなっていくところが、運命の厳しさを物語っている。
とはいえストーリーはいまひとつで、場当たり的な展開を繰り返していて、あまり主人公に感情移入できないのだよね。元々が短編ということなので、エピソードを膨らませなければならなかったのかもしれないが、もう少しなんとかならなかったのか。
冒頭でいきなり主人公は旅に出たいと言い出すがその目的も不明、旅に出るもその間の描写はなしで、3年後に帰宅する。その後の妹との会話では主人公は剣術とはあまり関係なさそうなのに、なぜか他藩の剣客との試合に呼ばれて、その強さを披露することになる。
まぁ観客としては主人公が市川雷蔵なので、強いだろうなとは思っているわけだが、まずその強さの描写をしておくべきだろうし、妹との会話のちぐはぐさはいったい何だったのかという疑問しか残らない。そもそも旅に出る目的を剣の修行のためと描写しておけばいい話なのでは?
出生の秘密を知り流浪の旅に出る後半は悪くないが、ラストはちとあっけない。そこに至るまでにもう少し派手な立ち回りがあっても良かった気はする。
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9月 30th, 2025 by PureJyam
「野蛮なやつら/SAVAGES」 2012
監督オリバー・ストーン。主演はテイラー・キッチュ、アーロン・テイラー=ジョンソン。麻薬組織同士の抗争を描くクライムアクションである。
大麻の栽培で稼いでいたベンとチョンだったが、いつしかメキシコのカルテルに目を付けられていた。カルテルは提携を持ちかけて来るが、2人は危険を察知していた。
ストーン監督はいろいろ政治的な作品も撮っているが、個人的に見たのは「ナチュラル・ボーン・キラーズ」だけなので、アクション系の人というイメージしかない。ただ「ナチュラル・ボーン・キラーズ」では妙に凝った演出をしていたが、今作はラストの処理を除けば普通。
元軍人のチョンがテイラー・キッチュ、親友の学者肌がアーロン・テイラー=ジョンソン。テイラーはそもそも見たことないが、アーロンは実は今までに見た映画に結構出演していて、そのわりに全く気が付かなかった。特に「キック・アス」の主人公だったことには驚き。他にも「ノクターナル・アニマルズ」や「TENET」「キングスマン ファーストエージェント」にも出ていて、そのわりに印象薄いんだよね。主人公2人がそんな感じで観客に対するインパクトに欠けるとこが残念。
逆にカルテルの殺し屋役のベニチオ・デル・トロは顔が濃いせいもあってか、どっかで見たなぁとずっと気になっていたら、やはり「スナッチ」「インヒアレント・ヴァイス」「フレンチ・ディスパッチ」等いろいろ出ていた。
あとジョン・トラボルタが組織と通じる悪徳麻薬捜査官で出ていて、ちょっと腹の出た一癖も二癖もある食えない役がはまっていた。いっそこの2人を主人公にしたお話にしてしまった方が面白かったのではとも思う。
そんでこの手の話はストーリーにそこそこの捻りがないとあまり面白くないのだが、その辺の要素がちと薄いのだよね。わりとストレートなストーリー。ラストの処理を捻りと呼ぶかどうかは迷うのだが、まぁ悪くはないかなという程度。
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9月 27th, 2025 by PureJyam
先週連休だったので、なんとなく今まで見たアニメの劇場版を3本たて続けに見てしまった。溜まっているブルーレイを先に消化しろよって話なんだけど、まぁ観たくなったら見るよね。
「うる星やつら2 ビューティフルドリーマー」 1984
驚いたことにブルーレイの発売が10年前だった。そのとき見たきりなので多分10年ぶりの再見。と思ったが、5年前に実写の「ビューティフルドリーマー」を見たときに見返した記憶があるので、多分その時以来か。やはりいつ見ても喫茶店でのさくらと温泉マークの対話は見ごたえがある。しかしまぁ確かにこれはルーミックワールドというよりも押井ワールドだよなぁ。ただ2022年に「うる星やつら」のリメイクをやっていたが、やはり押井色を抜いてしまうとただのゆるいSFコメディになってしまって今一つ物足りなさを感じてしまう。
「ガールズ&パンツァー劇場版」 2015
これまたブルーレイ発売からから9年。これは何度見てもすごいとしか感想が出てこない。冒頭のエキシビジョンの戦闘だけでも十分満足なのだが、クライマックスの大学選抜戦も前半と後半で戦闘のテイストを変えてくるところがもうね。
早いトコ最終章5話の情報が出てほしい。
「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語」 2013
こっちもブルーレイ発売から11年。その観点で見る3本を選んだわけではないけど、なぜか10年前発売作品が揃ってしまった。
脚本の見事さはもう言わずもがな。ただ今見ると後半のキューベーの説明台詞はちょっと長いね。とはいえ、台詞で説明する以外にうまくあれを表現できるかというと、代替案が思いつかない。エピソードで描くとなると、あの部分だけで1クールくらい必要そうだし。
来年公開の〈ワルプルギスの廻天〉はいったいどんなお話になるのやら。
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